新春浅草歌舞伎 2018 二部
2018-01-31


2018年1月24日 浅草公会堂 午後3時開演 1階そ列31番

挨拶は隼人。口上のときのような拵えで歌舞伎町で挨拶した後、マイクを取り上げて普通のしゃべり方になる。公演も最後に近づいたので、各役者の今後の予定を教えてくれた。

「操り三番叟」
隼人は衣装を変えて千歳の役、錦之助が翁。隼人は踊りがうまいわけではないが、手足が長くて見映えがする。錦之助は翁にしてはいい男過ぎるかも。

種之助の三番叟は、今月一番感動した。三番叟は好きだが、操り三番叟は好きではなかったのだが、種之助の踊りを観て初めて魅力がわかった。操られているように踊るのは、普通に踊るより技術も筋力もいる。種之助は、人形であることが目立つような動きだけではなく細部まで忠実に人形として動いている。踊りは元々うまいが、その技術と、今の若さが持つ筋力、心肺機能が揃ったときにだけ、今月の種之助の三番叟のような踊りが踊れる。10年先に同じように踊れるとは思わない。今月は、踊り手にとっても観客にとっても幸せな時間だったと言うべきだろう。

几帳面な感じの梅丸の後見が良く、端正なコンビだった。

「引窓」
これはうまくできた話で、与兵衛の役者によって、与兵衛の性格が微妙に変化するのも面白いが、歌昇は、わりと普通で、特に個性を感じなかった。
松也の濡髪は体格から言って、ニン。
米吉のお早は、今まで観たお早の中で一番、女郎上がりというのがよくわかる色っぽさ。

「京人形」
新悟の京人形と聞いて不安だったが、すごく良かった。人形なんだから、大きいのも自然な気がする。縦長の大きい大の字になるのもインパクトがあるし、急に女らしくなる動きとのギャップが大きくて、面白い。
甚五郎役の巳之助は丁寧に踊っている。種之助が、女房のおとく。磯之丞だの与五郎だのをやっていた頃と比べると関西弁も板についた。
[歌舞伎]

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