秀山祭九月大歌舞伎 夜の部
2016-09-08


2016年9月6日 歌舞伎座 午後4時半開演 1階12列7番

「吉野川」
初めて観た。舞台の真中に川があって上手と下手に家がある。浄瑠璃は上手の葵太夫と下手の愛太夫。花道も二本。

下手の家ではひな祭りで、腰元たち(梅枝、萬太郎)が働いている。萬太郎はコミカルな腰元の役にはまっている。
その後出てくる、雛鳥役の菊之助。身分の高い若い娘の役は安心して観られる。そして、上手の家には恋人の久我之助(染五郎)が現れる。
そして、雛鳥の母の定高(玉三郎)が桜の枝を手にして本花道から、久我之助の父の大判事(吉右衛門)が桜の枝を襟に差して仮花道から登場する。七三で向かい合って台詞のやり取りがある。

美しい舞台で繰り広げられる残酷な話。雛鳥の首を落とした後、雛段に飾ってある嫁入り道具のミニチュアを川に浮かべて上手の家に送り、最後に雛鳥の首も送って、切腹して瀕死の久我之助に嫁入りさせる。

歌舞伎らしいトンデモな筋立てだが、立派な役者が演じることで、説得力をもって客に見せている。

吉右衛門は苦手だが高い声で言う最後の台詞は良かった。吉右衛門は高い声のときが好きだ。

「らくだ」
松緑が駱駝役の亀寿を好きなように動かしているのが面白かった。常磐津に合わせて女っぽく踊るところがいい。
クズ屋の染五郎は弱々しく見えるところが合っている。駱駝に押しつぶされたりするところは今月のオリジナルか。
丁稚役の子役がよく声の通る子で、その子が生意気な台詞をわりと長く言うのが面白かった。

「元禄花見踊」
舞台中央にせり上がって来た玉三郎を中心に、若手たちが踊る。児太郎、梅枝あたりが最初わかって、次に歌昇、隼人がわかった。種之助は女形だった。隼人はやっぱりイケメンで、玉三郎の横でポーズをとると、お似合いだった。
[歌舞伎]
[孝夫と玉三郎]

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