三月大歌舞伎 昼の部
2012-03-20


2012年3月20日 新橋演舞場 午前11時開演 1階10列37番

「荒川の佐吉」

筋書に写真が載っている。ラッキー。

幕開きに千壽郎とりき弥が茶店の前に座っている。今月は2人揃っている。

きょうの席は通路際で、人の頭に邪魔されることなく舞台を見通せる、良い席だ。ただ、開演直後は、遅れて来た人が私の前を通るたびに舞台が全部見えなくなる。下手から佐吉が出てくる瞬間を待っていたのでひやひやした。

佐吉の役は染五郎に合うだろうと思っていた。合うには違いないが、染五郎の持ち味が生きて凄く良い、というのでもなかった。茶店の前で成川(梅玉)と話しているとき、染五郎の台詞が少し聞き取りにくかった。真山青果の台詞を客の耳に正確に届ける仁左衛門の口跡の良さ、あるいは台詞術を再認識した。

夜、赤ん坊の卯の吉をあやしながら歩いているシーンでは、仁左衛門は、子供向けの甘い声を出して、あきれ返るくらいうまかったが、染五郎は、子供用に特に違う声を出してる風でもなかった。

染五郎は、助右衛門の再演を繰り返すうちに役を磨いていったので、佐吉も何回かやるうちにもっと良くなるかもしれない。

第二場は、隅田の清五郎が中心。幕開きに、上手側を向いて上手に腰掛けている。愛之助がこの役をやったときは私の席は花道近くばかりで、愛之助がすごく遠かった。今月は高麗蔵だが、先月の「おかあさま〜」と違いすぎて、筋書を見るまで誰だかわからなかった。

お八重役の梅枝は、気の強い性格を良く出している。若さに似合わぬ安定感。

辰五郎役の亀鶴は、同い年ということもあって、弟分というより、お友達の感じ。

成川役の梅玉が良かった。佐吉の「勝つ者が強い」という言葉に納得して生き方を変えるような近代性のある人間に合っている。

「仮名手本忠臣蔵 九段目 山科閑居」

加古川本蔵の女房戸無瀬(藤十郎)は、婚礼衣装の娘小浪(福助)を連れ、小浪の許婚者力弥の家を訪ねてくる。由良之助の女房お石(時蔵)が応対する。

2人を結婚させるかさせないか、戸無瀬とお石が言い合う。面白い。はっきりした台詞の時蔵が、きっぱりと断る。反論する藤十郎。こういうテンション高い女のときの藤十郎は最高。女形対決が凄く良かった。

それなのに、この後睡魔に襲われ、かなり最後の方まで断続的に眠ってしまった。はっきり目覚めたのは、袱紗の入った絵図面をもらうあたりからである。あらすじを読むと、途中の話が非常に面白い。激しく後悔。
[歌舞伎]

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