金刀比羅宮 書院の美
2007-09-02


はじめて芸大に行った。主たる目的は音声ガイドの愛之助の声を聴くこと。時間がないので音声ガイドだけは全部きかなくては、と急ぎ足で会場を回ったが、音声ガイドを借りたときに渡されたリストを今見たら21〜23は聞いていなかった。愛之助の声は落ち着いていて滑舌も良い。ただ、もし標準語のイントネーションから外れない方が良い、とするなら、全体では100箇所以上狂っている。覚えているだけでも、襖、おこなった、飾った、航海した、菖蒲の間、遠く、木立等々。どうせなら全体を関西イントネーションで統一してくれたほうが心安らかに聞けた。大阪歴史博物館のナレーションは何度も繰り返して聞きたいほど素晴らしい。

さて、美術展の本題である絵のほうだが、襖絵なので、修学旅行のときに寺院の部屋を廊下から覗き込むような感じで見られるように「〜の間」みたいなのが並んでいたり、部屋ではなくても襖がしまっている部屋の中にいるのと同じように襖を見られるように展示してあった。

一番気に入ったのはやはり円山応挙のトラ。実物のかっこよさに比べて不細工なのが可愛い。本物のトラを見て描いたわけじゃないんだろうなあ。トラというよりガッシリした猫。音声ガイドでは右手の親子のトラが水を飲んでいるのだけ紹介していたが、全部紹介してほしかった。

その他では、金地の上に数多の蝶を描いた群蝶図が綺麗だと思った。また、邨田丹陵の富士巻狩図も流鏑馬のときのような出で立ちの武士たちと鹿がカラフルで綺麗だった。

音声ガイドが主たる目的ではあっても、本来絵を見るのは好きなので、本当はもっとゆっくり見たかったが、きょうは時間が限られていたので、一巡した後は図録を買って帰途についた。併設の安藤広重展の方には回れなかった。


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