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治兵衛は小春にぞっこんだが、治兵衛には妻子がいて、兄の孫右衛門(段四郎)は小春と別れさせたい。小春も治兵衛と別れたくないが、妻のおさんへの義理で別れようとする。口では別れると言いながら小春への執着を見せる治兵衛、おさんからの手紙を隠してただ泣く小春。二人の気持ちを知りながら、別れさせようとする孫右衛門。「大人の事情」が「恋愛」に優先する残酷さ。話の筋がそうなっているから感動するのではなく、その別れられない男女が別れさせられようとしている瞬間を切り取って濃密に描き出しているところが凄い。
二人の間にいる孫右衛門を見ていると「生木を裂く」という言葉が浮かんでくる。前にテレビで見た、ナチスの兵隊がユダヤ人の母子を引き離そうとするシーンも思い出した。
「音羽嶽だんまり」
松緑長男大河の初お目見得。菊五郎、富十郎、吉右衛門が挨拶した後、松緑に促されて大河が「よろしくお願いします」と元気に挨拶した。三歳だそうです。大河は松緑に抱かれて花道を通って引き揚げた。、
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